〈社員さんへのメッセージ③〉

(2012年5月8日のメールを転写します  住職 )

このたびの奥穂高で遭難され亡くなられた愛知県の方が、保育園運営法人の

非常勤スタッフの義理のお兄さんであったとの報告を受けました。

突然の悲報に、心よりお悔やみ申し上げます。

この訃報を通して、暴走事故、竜巻、児童列への飛び込みなど、報道されていることは、決して

新聞やテレビの中の話ではなく、今日にも、今にも訪れる、自らの出来事であることを、改めて感じています。

今の作業、今の運転、今の行動が、不安全でないかを今一度見直してください。

ご安全に!

さて、

日本経済は、失われた15年とか、20年とか言われています。

成長が前提のバブル期を思い出すと、「成長戦略が必要だ!」と言う気持ちもわかります。

でも、

どれだけ「成長」という、売り上げを伸ばしても、「貧乏ひまなし」になるだけで、利益につながるとは限りません。

「日本は、『成長』の奴隷になった」と、表現する人がいるように、

格安○○、大量仕入れ、超効率などなど、売上アップに力を注ぐ企業が多くあります。

ちょっと硬い話ですが、

資本主義とは、社会に貢献する企業に対して、「利益」という報償を出す制度であり、

企業に期待される役割は、2種類しかありません。

1つ目は、すでにあるモノやサービスを今より安く提供すること。

2つ目は、いまだ世の中で、買うことのできないモノやサービスを、買えるようにすること。

この2種類です。

1つ目を、『成長の奴隷』のように、追求してきた結果が、

今日の「貧乏ひまなし閉塞感」を生み出しているように思います。

今は、『成長』そのものが目的化してしまっているんでしょうね・・・

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「やりたいこと」が無ければ、

とりあえず「成長」という名の数字を追いかけることが、

「やりたいこと」に取って代わってしまう。

でも、

「成長」というのは、

やりたいことを追いかけていった結果ついてくるものであって、

それ自体を「やりたい」と思う人は、

多分少ないだろうな、という気はする。

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私たちも、「売上アップ」そのものが目的化しては、『成長の奴隷』になってしまいますね・・・

お客様が驚くような、美味しい定食を提供する。

発注者が、感謝するような最新工法を開発する。

発注者が、どうしても、引き続き契約したいと思う、安全で効率のよい仕事をする。

新しい交通システムを、世の中に提供する。

各事業部の

「やりたいこと」の集約が、

「TSUTAI」(会社)の『成長』につながると確信しています!

(熊田光男)

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