「四門出遊」

(知人住職「FB」投稿の転写)

 2500年前インドのある一族の王子として生まれたゴータマ・シッダッタ太子は 物事を深く思い悩む性格からか あまり体が丈夫ではありませんでした。

 

 父王はそんな息子を憐れみ 美しい女性たちの踊りを楽しみながら食事ができるような 季節ごとの三つの宮殿を建てました。しかし世の無常を感じていた太子はむしろ憂いが増したのです。

 

  思いあまった太子はある日お城の四方門から外出し 初めて城下の人々の生活を目にします。一つ目の門から出た時には腰が曲がり足の弱った老人に 二つ目の門から出た時には病気で苦しみ横たわる人に 三つ目の門から出た時には涙を流しながら死者を運ぶ葬列に出会います。

 

 老人病人死人 すべて太子が初めて会う人たちでした。というのも父王が息子に余計な悩みを抱え込まさないように 周りに若くて健康な者だけをおいていたからでした。

 

 そして四つ目の門から出た時に出家者に出会います。世俗の苦悩から解放されたその迷いない姿に感動した太子は ついに王子の身分を捨てて出家し 真理を求め旅立ちました。

 

 やがて悟りを開かれブッダとなられた太子は 今も迷い苦しむ多くの人々を導かれています。その太子こそがお釈迦さま。四門出遊は仏教序開の物語です。

 

 

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