「もったいない」

 

 

日本語の「もったいない」という言葉に

感激した 世界に広めたい

                   ワンガリ・マータイ

 

 標記のことばが昨年(2004年)のノーベル平和賞受賞者で、

ケニア副環境相・マータイさんの発信だけに耳目をひく。

 そのコメントには、

「“もったいない„という言葉が非常にわかりやすい。

三つのR、リデュース、リユース、リサイクルです。

ものを作りすぎたり、再利用できるものを捨てたり、

再活用することを忘れたりすることを“もったいない„と

表現する日本人の知恵に感銘しました」と。

 だが、この指摘とは裏腹のわたしたちの現状が問われずにはいない。

人間中心主義の現代のありかたは、自然の威力も「災」としか

受けとめられないエゴ。

数値化できない無量の恩恵には観念論の封印をし・・・・・・。

いまほど、わたしたちのこの傲慢(ごうまん)さが問われるときはない。 

2005年4月10日

(前住職 池田勇諦)

 

                      

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