バラバラで いっしょ
─差異を認める世界の発見―
『同朋新聞』
標記の「バラバラ」と「いっしょ」は、まるで正反対。だが、「で」に注目したい。仮にそれを「を」に換えれば、“バラバラをいっしょ„となる。それならきっと、みんなと違う考えの人は、はじきだされてしまうだろう。ならば、それはファッショだ、束ねる意味だから。
では「が」ではどうか。“バラバラがいっしょ„、なら家庭に、社会に、国々に、それぞれが抱える様ざまな問題に目を閉ざす、没問題化だ。闇が深まるほかはない。
いまは“バラバラでいっしょ„、「で」だ。人は個性をもち、みんな違っている。だから、その違いを認めあう。一人ひとりが、かけがえのないものとして見いだされていく。自分もまた、そのように見いだされていく。出会いの鍵。
2004年4月4日