「志」を生きる

(2014/10/17 と 2014/10/15 熊田光男さんメール)

◎2014/10/15 メール

社員の皆様へ

「イスラムという強大な宗教によって、民衆が考えて行動している。

このフィクションの中に行けば、また違う発見があるかな。それくらい」

「義勇兵になれないなら、自殺すると思う。

たとえシリアで死ぬことになっても同じことだ」

これは、イスラム国に入国しようとした、北海道大学の学生の

インタビュー内容です…

『自殺できず、人を殺せば死刑になると思って殺した。』

若い凶悪犯罪者のコメントも、北大生の発想も、まったく同じです…

今の時代、本当に、何かが狂いだしている気がしてなりません。

親の教育?

社会の秩序の乱れ?

政治の混乱?

若者たちが、夢を抱けなくなり、自暴自棄になり、

自殺してしまう。そうでなければ、殺人にはしる…

今、『杖』となる心の支えが、本当に必要だと痛感しています。

国民教育の師父、森信三氏の言葉です。

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「救い」とは

「自分のような者でも、

尚、ここに、この世の生が、許されている」

という謝念でもあろうか。

そして、

その見捨てない、最後の絶対無限な力に対して、

人びとは、これを

『神』と呼び、『仏』と名づける。

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仏教、キリスト教、イスラム教、

人を傷つける、また、お金の多寡で死後の世界を決めることがなければ、

どんな「救い」でも結構です。

今の私たちには、

本当に大切な『心の杖』が

必要である気がしてなりません…

 

◎2014/10/17メール

社員の皆様へ

「一生懸命生きる」

ひと言では、簡単ですが、実はとても難しい問いです。

道元と弟子との問答に、ヒントがあるかもしれません。

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ある時、弟子が師の道元に聞いた。

「人間は、皆、仏性を持って生まれていると教えられたが、

仏性を持っているはずの人間に、

なぜ、成功する人としない人がいるのですか」

「教えてもよいが、一度自分でよく考えなさい」

道元の答えに弟子は一晩考えたが、よく分からない。

翌朝、弟子は師を訪ね、ふたたび聞いた。

「昨晩考えましたが、やはり分かりません。教えてください」

「それなら教えてやろう。

成功する人は努力する。

成功しない人は努力しない。

その差だ」

弟子は、ああ、そうか、と大喜びした。

だが、その晩、疑問が湧いた。

仏性を持っている人間に、どうして努力する人、しない人が出てくるのだろうか。

翌日、弟子はまた師の前に出て聞いた。

すると、道元は、

「努力する人間には志がある。

しない人間には志がない。

その差だ」

しかし、その晩、またまた疑問が湧いた。

仏性のある人間に、どうして志がある人とない人が生じるのか。

弟子は、そのことを問うた。

「志のある人は、人間は必ず死ぬということを、知っている。

志のない人は、人間が必ず死ぬということを、本当の意味で知らない。

その差だ」

道元の逸話だ。

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たった1度の人生。

「志」をもって生きたいものですね!

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