熊田光男さんメール(2020/09/11)
社員の皆様へ
「自分で自分の心臓を動かしてるなんて思うなよ!」
血気盛んな若かりし頃、傲慢な私に投げかけられた言葉を、今でも覚えています。
このコロナ禍において、特に、この言葉の意味を深く感じています。
誰でも、様々な願いを持ち、その願いに従って生きています。
しかし、現実に、その願いを実現することは、そんなに多くはありません。
自分が、どれだけ頑張っても、どれだけ願っても、
見えない力が、嘲笑うかのように、全てを踏みにじっていきます。
「他力」
一般的には、「自力」に対する対義語は、当たり前ですが「他力」です。
でも、「自力」そのものが、「傲慢な己の願い」と読み替えると、
「他力」には、違う意味が浮き上がってくるような気がしています。
金子みすゞの詩「蓮(はす)と鶏(とり)」です。
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蓮(はす)と鶏(とり)
泥のなかから
蓮(はす)が 咲く。
それを するのは
蓮(はす) じゃない。
卵のなかから
鶏(とり)が でる。
それを するのは
鶏(とり) じゃない。
それに 私は
気がついた。
それも
私のせい じゃない。
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コロナ禍の中で生きる今だからこそ、
「他力」のことを、少しだけ考えるのも、
いいかもしれませんね…