2018年4月6日 熊田光男さんの「メール」転写
社員の皆様へ
「マニュアル」というものは、様々な事柄の基準を合わせるには重要な仕組みです。
しかし、行き過ぎた「マニュアル化」は、大切なことを忘れさせてしまいます。
先日、重要な顧客を接待するために、とある料亭の予約をしようと思いました。
高齢の顧客が3名いるため、あまり量が食べられないので、
コースの金額を維持しながら、料理の質を上げて、
品数を少なくしてもらうことを頼みました。
すると、店員さんは、少し困った声で、
「お品書きの関係もありますので…」と、言ったので、
「いいですよ、お品書きは、そのままでも」と答えました。
すると、店員さんが、「では、お客様はアレルギーをお持ちでしょうか。」との質問。
私は、「えっ、予約のときに、私が顧客全員にアレルギーの有無を確認するのですか?
どこの店でも、当日に対応しますけど。」と言うと、
店員さんは、「お品書きに書かなければいけないので…」とのこと、、、、
私は、「お品書きを食べに行くわけじゃないから、もう結構!」と電話を切りました。
先日、大相撲春巡業の最中、土俵の上で倒れた舞鶴市長に緊急処置を施した女性に、
土俵の女人禁制を理由に、
「女性は降りてください」とアナウンスされたことが、ニュースになっていました。
相撲道を大切にすることと、目の前で人の命が危険になっていることとでは、
事の重さが全く異なります。
行き過ぎたマニュアル化は、人から『考える』ことを奪い、
大切なものを失っていることを、これらの事例から感じなければならないと思います。
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買出しを頼まれた「1人の男性」が、
あるファーストフードのハンバーガーショップに行きました。
店には、その男性が1人だけです。
男性:「ハンバーガー40個ください。」
店員:「かしこまりました、ハンバーガー40個ですね。
店内でお召し上がりになりますか?」
男性:「…テイクアウトで…」
(40個、1人で食べられないだろうが…)
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冗談のような話ですね。
ディズニーランドでは、マニュアルはなく、「SCSE」という行動基準しかありません。
Safety(安全)、Courtesy(礼儀正しさ)、Show(ショー)、Efficiency(効率)
これを元に、様々なケースを、スタッフが話し合いながら顧客の満足を追及します。
ここまでは難しくても、『大切なもの』を見失わない、
マニュアル運営をしていきたいですね!