「不完全なる者」

(2014/08/22 熊田光男社長の、社員さんへのメッセージ)

 

社員の皆様へ

 企業の不祥事や、政治家の失言などに対して、

 ニュースキャスターや評論家は、自分は正義の見方であり常識人だと、

 徹底的に相手を糾弾します。

 その流れを受けて、街中でインタビューされる人々も、

 テレビで語られる、「国民目線」「市民感覚」などの言葉を用いながら、

 自らも常識人だ、と思い込んだ発言をします。

 こんなに正義感溢れる常識人ばかりだったら、

 世の中から、ポイ捨ても、信号無視も、

いじめも、なくなるんでしょうね…

 プチ紳士からの手紙より。

++++++++++++++++++++++

あるサラリーマンの話です。

 彼は、正しいと思ったことは、絶対に譲りませんでした。

 些細なことでも、会社の中で過ちを見つけたとすると、

 それが例え上司であっても、指摘しました。

 そのうち、同期の仲間は、どんどんと出世していくのに、

自分だけが平社員のままでした。

 しかし、彼は、まったくお構いなく、他人の過ちを指摘し続けました。

 仮に、それがお得意様であってもです。

 とうとう平社員のまま定年になりました。

 自治体やサークルでも、同じように人の過ちを糾弾しては、

人に頭を下げさせました。

 たしかに、彼の言うことは「正しい」のです。

 だから、誰もが言い返せません。

 だから「その通りです。申し訳ありません。」と詫びます。

 でも、彼は大切なことに気づいていませんでした。

 彼自身も完璧な人間であるはずもなく、

たくさんのミスや過ちを犯してきたのでした。

 でも、誰もそのことを彼に注意したりはしなかったのです。

 気づけば、周りには友だちと呼べる人は一人もいなくなっていました。

+++++++++++++++++++++++++++

「おたがいに

 なあ

 不完全

欠点だらけの

にんげんですがね」

 相田みつをの詩は、いつも、的確なアドバイスを送ってくれますね!

 

 

 

 

This entry was posted in 門徒の声. Bookmark the permalink.