(2013年7月4日のメールを転写します 住職)
社員の皆様へ
エジプト政権が、軍を巻き込み反政府と対立し、緊張が高まっています。
某知事が、
「イスラム教徒は戦争ばかりしている」と、暴言を吐きましたが、
今回のような、旧態依然のイスラム教と、民主主義的なイスラム教との対立は、
世界に、イスラム教そのものの誤解を与えているように思います。
今年は、7月9日から、「ラマダン」という断食に入るそうです。
断食と言っても、1か月飲み食いしない訳では、勿論なく、
日が昇るときから、日が沈むまで、断食を行い、
夜は、暴飲暴食するそうです。
「ラマダン」と聞くと、どうしても、
「この時期は、戦争はないのか・・・」というイメージになってしまいます。
でも、「断食」には、深い意味があるようです。
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断食は、人に忍耐と寛大な心を教えます。
断食の間、彼は空腹等の欠乏の苦痛に見舞われます。
しかし、それを耐え忍びます。
ある人は、このような苦しみを何日も味わっています。
またある人は何週間も、もしかすると何ヵ月も味わっています。
断食をすることによって、
他人の苦痛が、どれほどのものかが分かってきます。
このことを、社会的、人道的な観点からすると、
断食を経験した人は、自分の仲間がどんな苦しみを味わっていて、
どんなものが必要なのか
誰よりも早く察知することが
出来るようになるという意味があります。
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日中の断食を終えて、
夜に、飲み干す水、胃の中に滴り落ちる食物は、
最高に美味しいそうです。
断食により、空腹や痛みに苦しむ人の心を知り、
食べ物をいただくことが出来る、有難さを感じる・・・
イスラム教も、キリスト教も、仏教も、ヒンズー教も、全ての宗教が、
互いを知り、尊重できさえすれば、平和な世界が訪れるのに、
残念ですね・・・
(熊田光男)