(2013/10/10のメール)
社員の皆様へ
今の20代、30代の人は知らないかもしれませんが、
「名古屋」は、タレントのタモリに、
「エビフリャ~」とか、「ミャーミャ-言ってる」など、
全国的に、負の印象がつけられ、
不遇の時代を過ごした時があります。
そんなころのタモリは、名古屋にとって天敵でした。
タモリは、『おそ松くん』、『天才バカボン』を世に送り出した、
ギャグ漫画家、赤塚不二夫氏に見出され、現在の地位を確立していきます。
タモリというタレントは好きではなかったですが、
樋口毅宏の「タモリ論」を読んでみて、少し、印象が変わりました。
タモリが、赤塚不二夫氏の葬儀のときに読み上げた弔辞です。
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「あなたは、たこちゃん(たこ八郎)の葬儀のとき、
大きく笑いながらも、目からは、ボロボロと涙がこぼれ落ち
出棺のとき、たこちゃんの額をピシャリと叩いては、
「この野郎!逝きやがった」と
また高笑いしながら、大きな涙を流してました。
あなたは、ギャグによって物事を
無化していったのです。
あなたの考えは、
全ての出来事存在を、あるがままに前向きに肯定し、
受け入れることです。
それによって人間は、
重苦しい陰の世界から解放され、
軽やかになり、
また、時間は前後関係を絶ち放たれて、
そのときその場が異様に明るく感じられます。
この考えをあなたは、見事に一言で言い表しています。
すなわち、
「これでいいのだ」と。
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「ギャグ」によって、苦悩や嘆き、悲しみを消し去り、
あるがままを、『これでいいのだ』と受け入れる生き方…
笑いにも、深い深い哲学があることを、教えてもらいました…
…ちなみに、
この「タモリ論」は、これ以外の部分は、ほとんどギャグみたいに、残念な本でした…
(熊田光男)