宗祖親鸞聖人750回会への歩み(1)

2012年の門徒会、新年「総会」において(2012/01/08開催)

2011年に京都本山(東本願寺)で宗祖親鸞聖人750回御遠忌法要が勤まりました。2014年3月には三重教区桑名別院でも、親鸞聖人750回御遠忌法要が勤まる予定です。西恩寺ではどうするのか、という意見が出されました。

 

その後、門徒委員会(班長・世話役会)を中心にして話合いが、何度も開催されました。

○まず、大法要ってどんなことするの、というご意見からはじまりました。

西恩寺では、1998(平成10)年に、蓮如上人の500回の大法要の準備が始まり、2000年に大法要を勤めました。その時の資料、ビデオなどを見ながら、お話し合いをしました。法要に当たって、記念事業として、本堂内陣のお洗濯等を行い、門徒会の方々にもご協力いただきました。

門徒委員会で、2012年中に6回の話合いをしました。

以下はその一部です。

○どうして750回会大法要(親鸞聖人のご法事)をする必要があるのですか?決まりがあるのですか? (委員)

○「何もありません。」大法要をご縁に親鸞聖人とか、仏法とか、寺とは何かを考えるご縁にしたいです。(住職)

○誰のために大法要をするのですか? 本山のため、門徒のため、西恩寺のため、勤めることの意味はなんですか?(委員)

○どうして法事をするの、という質問と同じですね。 (住職)

○家の法事なら、爺ちゃんのためとか、意味はわかります。親鸞さんの法事を勤める意味はわからない。親鸞さんの話を聞かせてもらっても、あまりピンとこない。勤めるのなら、親鸞さんへの、思いを深めなければならないのではないか。(委員) 

○よく考えると、家の法事もあまり深く考えていないのでは。3年だからするとか、みんながやっているからするという感じでないですか。(委員)

法事の意味も今後、考えたいです。(委員) 

○親鸞さんへの意味を深めていくということもありますが、法要を契機として、寺に来てもらう。訳が分からなくても、今後のつながりになるのでは。(委員)

○親鸞聖人の750年という法事の時期に巡り合わせて、大震災がおこった、寺は復興が遅れている。寺を無くした人々のことを雑誌でも読んだ。自分の寺が無くなったことを想像したことがありますか。お参りをどうするとか、集まる場所もないと困りませんか、今後どうして寺を守るのか、相続していくか。(委員)

                                                             

○お寺って、今後、必要ですか?現代は、コミュニケーションの場としては、様々な場所、集まりがある。その中で、寺とか宗教の存在意義、必要性がありますか。今後、お寺を相続する、次の世代に残す必要はありますか。今までの生活形態、家族構成など変わってきていますが?(住職)

○寺にしかないもの(一般とは違う)があると、お寺を守っていく意味が生まれるのではないですか。(委員)

○法座、仏法の場(寺の行事・家の法事)は、自分が問われる場である。一般の「集まり」、他の場(公民館、福祉会館、地域センターなど)では「自分の生き方」が問われることはない。自分の生き方、人生の意味などを考える、「問われる」というのが仏法ではないですか。(総代)

                                                          

○前回、蓮如上人の大法要は、係の仕事の忙しさに振り回されて、行事に参加できなかった。今回もし、開催されるのであれば有意義(自分にとって意味あるもの)にしたい。(委員)

○全門徒に理解してもらう内容にしていく必要がある。 よかったと言えるものにしたい。(総代)

○「自分が生まれてきてよかった」と感じる場、話し合いの場となってほしいです。(委員)

○自分が大法要を勤める「意味」を理解していないと、他人を説得できないし、単なるお手伝いに終わるね。(委員)

○自分たちが「法要の意味」を感じることが大切。意味がわかっていれば何の係をやってもよいのではないでしょうか。(委員)

○750回会大法要の意味→まず私自身が「自分を見つめ直すという意味」。「自分がどういう形で、この法要を受け取るか」を、深めないといけないのではないでしょうか。(総代)

○あまり、先に「意味」を考えると、話が進まないのでは?(委員)

○大法要の意味を難しく考え過ぎではないか。目的がはっきりしていないから振り回される(目的は自分が考えること)。自分の目標、自分の係わりをはっきりさせる。目標を立て、それに向かっていく中で、いろんな話し合いをすることが大切ではないですか。(委員)

                                                           

○今回の法要に当たって、記念事業は? (委員)

○決定していません。しかし、もし出来るのであれば、本堂の耐震工事、瓦の葺き替え、正面、墓周りのブロック塀、本堂前スロープ、庫裏、書院など。(住職)

○やりたいことと、出来ることは違う。予算など。(委員)

○庫裏、書院は今回、考えていません。(住職)

○大法要の費用と、修復の費用を区別して考えるべきではないか。(委員)

○この時代状況の中で、お金を集めることはどうなのでしょうか?時代錯誤ではないですか?景気悪化のなかで、そこまでして、今後お寺を修復し守り、次の世代に相続していく必要があるのでしょうか?みなさんにとってお寺ってなんでしょうか?本当に必要でしょうか?(住職)

○今回、地震があって、東北ではお寺が倒壊して、まだ復興出来ていない。(委員)

○地震で本堂が倒れたら危険、命を守るためにも耐震は必要でないか。一度、本堂が倒れたら再建は不可能。いま出来るのであればやった方が良いのでは。(委員)

○修復は何年か、かけてやればいいのでは。一時期にすることは困難ではないか。(委員)

○「大法要」を行うか、やはりこの時代の中で、止めたほうがよいか。その決定をしてから、話合いをしないと、会議の方向性が見えないのではないか。(委員)

                                                        

◆全員に対して意志の確認を行った結果、今回、出席の委員全員、大法要を行うことで一致し、今後この委員会を中心に、話合いを深め、門徒会「総会」で提起し、話合いをすすめていこうということになりました。

具体的には

・法要と本堂修復・耐震工事(記念事業)はそれぞれ実行していく。

・スロープ、正面、墓地境界ブロック塀の修理は必要である。

・何年後に「大法要」を勤めるのか→5年~6年後(2017年〜2018年)

・自分達で、前回と違った形で新しいものができたら良い。

・具体的に工事にかかる費用や、法要費、その他を話合い、一軒あたりどれくらいの、ご懇志をいただくのか。それを「総会」で提示して意見を聞いていくことになりました。(2012年末)

2013年1月の新年「総会」で門徒会全体で協議を行いました。

つづく

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