〈社員さんへのメッセージ㉕〉

 

(2014/05/07 熊田光男さんのメール 転写)

 

社員の皆様へ

GW期間中、HS事業部のハイシーズン対応や24時間のほっとコールなど、

休日対応、本当にありがとうございます!

2年ぶりに、会津に帰省しました。

電車の中で、歌手さだまさし氏の小説、「サクラサク」を読みました。

その中に、かつて、映画化された「解夏」という作品があります。

主人公の隆之は、徐々に視力を失い、いずれ失明するという難病を患います。

同じ難病によって、失明した患者を尋ね、病状について話し終えたときに、

その患者から、 「光があるから暗闇が見えるんだ。

暗闇というものはね、光が見えないものには存在しないものなんですよ。

私は失明して初めて知ったね。今まで自分は暗闇、

という光を見ていたんだ、とね。」ということを教えられます…

深い言葉ですね…

そんな、「暗闇を知ることにより、光を知る」ことを実践した、

「カナズチ」のプロフリーダイバー、岡本美鈴氏の話です。

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「イルカと一緒に泳ぎたい!」

全くのカナヅチだった私にとって、それは無謀な挑戦でもありました。

しかし、それでも決意したのは、

「いつ体が動かなくなっても、後悔しないように生きたい」

との思いに、突き動かされてのことでした。

私を襲ったのは卵巣腫瘍でした。

自覚症状がなかったため発見が遅れ、

病院で受診した時には、腫瘍は5キロにも膨れあがり、

破裂すれば、即死という状態になっていたのです。

良性か悪性かも分からない上、胸部にもしこりが見つかり、

私は「なるようにしかならない」と死を覚悟しました。

幸い摘出手術は無事成功。

以来、私は、人生の目標を求めるようになりました。

明日、自分の命がないかもしれないと思うと、

いてもたってもいられなかったのです。

プロのフリーダイバーに偶然出逢ったのは、2003年のことでした。

イルカと上手に泳げるようになると聞き、初めて競技の映像を見た時の衝撃は、

いまでも忘れられません。

私は自分がカナヅチであることも忘れ、「このスポーツをやるんだ」と、

決意を固めていました。

イルカと泳ぐために始めたフリーダイビングでしたが、

気づけば私は競技に夢中になり、2006年には61メートルの

日本記録を 樹立するまでになっていました。

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暗闇を光に変換するパワーが、

生きるということなのかもしれませんね…

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