西恩寺門徒 熊田光男さんが、ほぼ毎日「社員の皆様」に向けて
メールを出し続けています。転写します。〈2019/11/08〉
社員の皆様へ
人間は、なぜ成功する人と、しない人がいるのだろうか…
太古の昔から、文明を問わず、この疑問を抱えています。
曹洞宗の開祖、道元禅師に、ある弟子がその答えを求めました。
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「教えてやろう。
成功する人は努力する。成功しない人は努力しない。その差だ」
弟子は、ああ、そうか、と大喜びした。
だがその晩、疑問が湧いた。
どうして努力する人、しない人が出てくるのだろうか。
翌日、弟子は、また師の前に出て聞いた。
「昨日は、分かったつもりになって帰りましたが、
どうして努力する人、しない人がいるのでしょうか」
「努力する人間には志がある。しない人間には志がない。その差だ」
道元の答えに、弟子は大いに肯き、家路につきます。
しかし、その晩、またまた疑問が湧いた。
人間に、どうして志がある人と、ない人が生じるのか、と。
弟子は師の前に出て、そのことを問うた。
道元は言う。
「志のある人は、
人間は、必ず死ぬということを知っている。
志のない人は、人間が必ず死ぬということを、
本当の意味で知らない。その差だ」
道元の逸話である。
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「志を持ち、死ぬことを知る… そして、その人が成功する」
さて、この話をどのように受け止めるかは、人それぞれだと思います。
私は、志をもって、悩んで、嘆いて、怒って、悲しんで、
それでも突き付けられる『現実』。
そして、『死』のように、誰もが避けられない『真理』まで達した瞬間。
そこから生まれる底知れぬパワーこそが、成
功の源となるんであろうと、感じました。
勿論、私は、到底そこまで辿り着いていません。
ただ、そこが目標であることを知るだけでも、
小さなパワーをもらった気がしています。